GRI通信 Vol.1〜2018年歳暮ギフトの動向について〜

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2018年歳暮ギフトの動向について

昭和・平成そして新元号となる本年、百貨店が牽引してきたギフトの風物詩はどう変化していくのでしょうか・・・? 五感で感じた季節を暦・歳時記で確認し、葉書・手紙・贈り物で絆を紡ぎ・繋いだ昭和の時代。四季の訪れと暦の齟齬が生じただけでなく、携帯電話・SNSが新たな人間関係・繋がり・ライフスタイルを創造した平成の時代。そんな平成の時代においても百貨店に於ける「師走の幕開け・風物詩」は歳暮ギフトに変わりないように思います。

百貨店協会による「2018年度百貨店歳暮ギフト実績公開」が2019年2月中旬とのことですので正確な数字をお伝えすることはできませんが、各百貨店ギフトセンターの実績はいずれも楽観視は出来ていないようです。商品群別の売上構成は和洋菓子25%、和洋酒・精肉加工肉各16%、海産物・水産加工品7%と4商品群で全体の約65%を占めており、和洋菓子シェアの約75%は洋菓子、和洋酒シェアの80%はビールと中核をなす商品群は明確となっています。

またアイテム数シェア5%を占める「売上ベスト100」は売上全体の40%のシェアを占めている状況のようです。宅配が手段となるため洋菓子では「焼菓子」が、ビールでは「缶ビール」が昭和の時代から変わらず主役を務めています。送り手の「年齢層」も中元歳暮といった「儀礼ギフト」では注目されますが、「美味しさ・安心・安全」の選択基準は年齢を超えた認識なようでヨックモック・アンリ シャルパンティエ・ウエスト等のブランドが歳暮ギフトを支えているようです。

ギフトを企画・製造製作・供給しているメーカー各社は昭和の時代に於いて(自店舗を除いた)ギフトの殆どを百貨店に委託・依存してきましたが、平成の時代に入り「チャネル政策」を着手せざるを得ない状況に直面しているのが現状です。それは百貨店中元・歳暮ギフトに関わる経費増大(掲載料・販売員人件費・条件・物流センター管理費等)が大きく関係しているようです。 既存百貨店チャネルでは何とか前年と同様の経費で売上・利益を確保し、他社・自社チャネルにて新規顧客・売上を創造する取組みが営業方針・施策として実行されているようです。

ギフト力向上委員会第7回ギフト戦略セミナーで株式会社イーロジット角井亮一氏の「小売業の生き残り物流戦略」、オムニチャネルコンサルタント逸見光次郎氏の「ギフトチャネルのオムニチャネル戦略」の講演を企画しましたのはこのような背景が存在していたためです。

百貨店の発信力・イメージ力・存在感・安心感が儀礼ギフトを支えてきた昭和・平成の時代を経て、新しい時代・年号の儀礼ギフトを受継ぎ・進化させる仕組み・組合わせを今後は考えて行きたいと思います。(岩永)