GRI通信vol.3【お中元・お歳暮の動向について】

前回のGRI通信で「二八(にっぱち)の法則」、2月と8月に売上が下がる法則を示した俗語についてお話しさせて戴きましたが、「儀礼ギフト( フォーマルギフト)」代表である「お中元・お歳暮」にも「二八の法則」が今も成り立っているようです。お中元・お歳暮に於けるECの売上が拡大していることは周知の事実ですが、カタログを受け取りお気に入りの百貨店に出かけギフトセンターの半アナログ的な受注手段がまだまだ売上の中核をなしています。そんな中での「二八の法則」とは何でしょうか?

ギフト商品のプライスラインと売上の関係を考察すると¥3,000と¥5,000のプライスラインで(2割で)全体の8割の売上を占有している状況は昭和の時代から変わっていないようです。しかしながら大きく変わったところもあるようです。それは残りの2割を構成するプライスラインの内容です。昭和の時代は「¥10,000じゃ届け先に気を使わせちゃうけど¥5,000じゃ少~し失礼だから¥7,000かな」とか「¥5,000だと届け先にお返しの心配させちゃうけど¥3,000じゃ皆と同じだから¥4,000にしようかな・・・」といった具合でプライスラインが上方にシフトし、お中元・お歳暮の利益額は上昇していきました。(ギフト効果期待大)バブルが終焉し平成の時代を迎え、法人から個人への季節・年賀のご挨拶を省略しだすと、その影響は個人から個人へ広がり、お中元・お歳暮も「件数が減る」ことから始まり「送料・消費税を含めた総額」で考える時代となりました。顧客は「¥5,000の商品に送料¥650に消費税5~8%で¥6,000になっちゃうから今年から¥4,000で」「総額では¥3,000は越えちゃうけど商品価格は¥2,500で仕方ない」というように「儀礼ギフト」への費用対効果を重んじるようになってきたようです。(ギフト効果期待薄)

また、昨年ギフト研究所が矢野経済研究所様からご依頼を受け、ご一緒に食品メーカー・菓子メーカー・食品卸をインタビューさせて戴き昨今のお中元・お歳暮の動向・状況・変化をヒヤリングさせて戴きました。その中で数社の担当者の方々から「お中元・お歳暮の総額は減っています。端的にはお中元をやめてお歳暮1回にされている方が増えています。」とのことでした。

さて、その軽減できた費用はどこに回るのでしょうか?「それは弊社では母の日に回っております。」と回答される方が数社おられました。是非はともかく、社会に出てから公私を含めて会社の縦横の関係を円滑にする為の一つの手段として用いられてきた「儀礼ギフト」。気持ち・想いを品物に託し、百貨店という信頼・安心の衣を纏った季節のご挨拶は「社会に向く」ことが減少し、「族」に向く機会が増加しているようです。

「核家族化で血の繋がりや絆が薄れた」と嘆いていた時代もありましたが、「内に向けて送る心」が不死鳥のように蘇り、拡大をしていけば新たな機会や可能性・サプライズが生まれそうな気がします。「義務でなく権利」であるギフトを考え贈るという所作に・・・・・・??乾杯??(S.I)

 

ギフト研究所ブログより「無関心ではいられない」

日経新聞に、アップサイクリングを取り上げた記事がありました。リサイクルを原料化や再利用にとどめず、元の製品よりも次元・価値の高いモノを生み出すのがアップサイクリングの最終的な目的です。

記事はファッション関連で、原材料として利用するだけでなく、デザインとして取り入れてしまうとこが従来と大きくちがうところだと述べています。藁やコーヒーのかすをデザインとして取り入れたスニーカーなど、そう言われなければ気づかないほど洗練されています。倫理から始まった流れは、デザインや着心地、履き心地、手触りとあらゆる面で進化しています。

先日立ち寄った蔦屋書店で、段ボールアーティストの作品が並んでいました。丁寧に作り込まれた段ボールのお財布は、印刷をそのままデザインにしているので、同じものは2 つとありません。拾い集めた段ボールで作ったと思うと値段はものすごく高いのですが実際に手に取ってみると、これがアップサイクリングという事だと納得しました。

海外では、若い世代の環境問題への意識がとても高いと聞きます。またファッションにも敏感な世代、自己表現の中に取り入れながらエコと流行を両立させていくことがカッコよさの一つとなるでしょう。ギフトの世界も贈り手から受け取り手、さらにその先を考えて行ければ、もっと奥行きのある発想ができるのではないかと思いました。(M.O)