アスマーク
『コロナ禍での挙式スタイルに関する調査』

〜 コロナ禍でのオンライン挙式の参加経験は2割未満 〜

コロナ影響に関わらず、結婚願望がある人のうち、4人に1人は「挙式をしない」意向

ギフトビジネスにおいても婚礼は重要なオケージョン市場になります。ちなみに矢野経済研究所よると“結婚祝い/返し”のギフト市場規模は、2019年で4,000億円で、“結婚式引出物”が1,150億円になるそうです。両方で5,150億円という大きなビジネス市場になるのです。

しかし、2020年のコロナ禍でウエディング業界や関連企業は、一気に苦戦を強いられる状態となり、先の市場規模から“結婚祝い/返し”は2,500億円※1(前年対比62.5%)、“結婚式引出物”の市場にいたっては500億円※1(同43.5%)という推計にまで後退してしまいました。

※1:見込金額。矢野経済研究所「2020ギフト市場白書」より。

今回、この挙式に関するアンケート調査をマーケティングリサーチ会社の株式会社アスマーク(東京都渋谷区)が、20~50代男女に「コロナ禍での挙式スタイルに関する調査」を行い、その結果を公開しましたので取り上げてみました。

※調査日は2021年4月7日(水)~4月12日(月)です。

さて、結婚式やお葬式などの冠婚葬祭。いまもコロナの影響を受け、密を避けるため、開催できずに延期したり、身内だけで規模を縮小して行われたりなど、過去から様相が一変してしまいました。またオンライン挙式(オンライン葬)という新たなスタイルも生まれてきました。しかし、式典は「対面で行なうもの」という暗黙知が強く、今ひとつ広がりを見せていません。

<アンケートのトピックス>

  • コロナ影響に関わらず、結婚願望がある人のうち、4人に1人は「挙式をしない」意向
  • コロナ禍でのオンライン挙式の参加経験は2割未満
  • 主催側・参列者側ともに、コロナ影響や物理的距離に関わらず、「直接式場に来て欲しい(行きたい)」が大半
  • オンライン希望、主催側・参列者側ともに性年代で大きな差異はみられない
  • 参列者側の「直接式場に行きたい」より、主催側の「直接式場に来て欲しい」意向の方が強い

■挙式意向
結婚願望がある人、挙式したい割合は?

コロナ影響に関わらず、4分の1が「挙式はしたくない」。
「少人数で行いたい」人が3分の1を占めており、コンパクトな挙式スタイルが求められる傾向。

■コロナ以降の結婚式への参列形式
コロナ禍で、オンライン挙式へ参列した人の割合は?

コロナ禍でも結婚式の参列スタイルは、「式場に行って参列」するのが9割以上であり、オンライン参加は1割強にとどまる結果に。

■コロナ禍で希望する参列形式
コロナ禍で求められる参列形式は?

コロナ禍で希望する参列形式【主催側】

コロナ禍で希望する参列形式【参列者側】

交流がある人に対しては、コロナ禍でも「直接式場に来て欲しい(行きたい)」が大半。
コロナ影響や物理的距離によって求められる参列形式が大きく変わることはない。
また、コロナ禍で遠方に住む”私生活で交流のない人”に対しても、約2割が「直接式場に来て欲しい」と回答しているため、単にたくさんの人から直接祝われたいという欲求もあると思われる。

■オンライン形式での参列希望
性年代でオンライン形式での参列意向に差はあるのか?

オンライン形式での参列希望【男女別】

オンライン形式での参列希望【世代別】30代で主催側のオンライン参列意向は低く、40-50代で参列者側のオンライン参列意向が高いものの、主催側・参列者側ともに性年代で大きな差異はみられない。

■参列形式の意向レベルの違い
主催側と参列者側で求める参列形式に温度差はあるのか?

参列形式の意向レベルの違い参列者側の「直接式場に行きたい」より、主催側の「直接式場に来て欲しい」意向の方が意向が強く表れている。同様に、主催側より、参列者側の「オンラインでの出席」の方が意向が強く温度差が生じている。

【 結 論 】
コロナ影響に関わらず、主催側・参列者側ともに対面での参列意向が強い。
最近話題のオンライン挙式については、”自粛慣れ”した今では需要は少ないものの、参列者側にとっては参列スタイルの選択肢のひとつとして一定の需要が見込まれる。
「挙式はしたくない」「少人数で行ないたい」という意向が強いことからも、挙式スタイルは多様化しているため、部分的なオンライン化も必要になりつつあるようだ。

【調査概要】
調査名  :コロナ禍での挙式スタイルに関する調査
調査対象者:20~50代男女/結婚願望があり、人数を集めて挙式したい方/結婚式・お葬式の参列経験者
有効回答数:260サンプル
割付   :20代30代男女各50s、40-50代男女各30s
調査期間 :2021年4月7日(水)~4月12日(月)
調査方法 :Webアンケート
調査機関 :株式会社アスマーク

ギフト研究所では、やっとはじまったワクチン接種が行き渡り、感染者数も低下して落ち着けば、自粛の反動から再び婚礼需要は増加すると予想しているが、その一方でコロナ禍以前から浮上する「なし婚」や「地味婚」が、このコロナ禍によりさらに常識化していくことも考えられる。言わば婚礼の二極化がますます深耕していくことになるだろう。

オンライン挙式も単に挙式を配信するだけでなく、「なし婚」や「地味婚」も取り込める簡略化したピンポイント(スポット)配信や、お祝いや引出物もオンラインを介したやり取りなど、リアルな挙式も含めてまだまだ新たなスタイルが創出されていく予感がする。

挙式は本人たちだけでなく、親も関係してくる事が多いが、特に時期顧客となるZ世代(1996〜2012年生まれ)と呼ばれる人たちは、“現実的”で“自分にとって”(自分たちにとって)と、“友人”や“身近なコミュニケーション”を大切にする意識が強い。このあたりをヒントに新しいブライダルビジネスを考えてみるのも良いのではないだろうか。